所得税法能力検定は、所得税に関連する書類を作成する際に役立つ資格で、経理職の方におすすめです。
この記事では、「試験の難易度」「合格率」「勉強方法」など所得税法能力検定に関することについて解説します。
目次
試験の難易度
所得税法能力検定1級は、日商簿記2級くらいの難易度と言われています。
試験制度改正前の所得税法能力検定1級の平均合格率は約60%で比較的簡単な試験でしたが、改正後の令和4年5月15日に行われた第109回の試験の合格率は0%でした。
第109回から出題傾向が大きく変わり、難易度が上がりました。
第108回までの合格率が高い理由の一つとして、受験者のレベルが高いことが考えられます。
受験者の多くは、「実務経験がある人」「税理士を目指す人」「税理士試験で所得税法を受験せずに税理士になった人」などと言われています。
所得税法能力検定1級の受験者は100人程度でモチベーションが高い人が受験していますが、最近は合格率が低い難関資格になっています。
検定試験日
1級 | 5月中旬、10月下旬の日曜日 |
2級、3級 | 2月上旬、10月下旬の日曜日 |
受験者数と合格率の推移
所得税法能力検定1級の第104回から第116回の合格率は下記のとおりです。
最高合格率は71.69%、最低合格率は0%、平均合格率は50.60%です。
回 | 受験申込者(人) | 実受験者(人) | 合格者(人) | 合格率(%) |
116 (2024.10.27) | 89 | 57 | 13 | 22.81% |
115(2024.5.19) | 99 | 62 | 9 | 14.52% |
113(2023.10.29) | 114 | 58 | 4 | 6.90% |
112(2023.5.21) | 97 | 53 | 5 | 9.43% |
110(2022.10.30) | 151 | 91 | 3 | 3.30% |
109(2022.5.15) | 117 | 66 | 0 | 0% |
108(2022.2.6) | 275 | 179 | 119 | 66.48% |
107(2021.10.31) | 297 | 232 | 140 | 60.34% |
105(2021.2.7) | 229 | 153 | 106 | 69.28% |
104(2020.10.25) | 289 | 219 | 157 | 71.69% |
平均合格率 | 50.60% |
所得税法能力検定の勉強方法
ここでは、所得税法能力試験の勉強方法を解説します。
独学でも合格できる?
独学でも合格できます。
「TAC」や「資格の大原」などの有名な資格スクールは、所得税法能力検定の講座がないので、独学で勉強している人がほとんどです。
所得税法能力検定の講座がある資格スクールは「弥生カレッジCMC」などです。
学習時間
所得税法能力検定1級の学習時間は200時間くらいと言われています。
おすすめのテキスト
所得税法能力検定の公式テキストや参考書は、全国経理教育協会などで販売されています。
ネットスクールでは、法人税法、消費税法、相続税法のテキストは販売されていますが、今のところ所得税法のテキストは販売されていないので注意してください。
所得税法能力検定は、毎年4月30日時点で施行されている法令等に基づいて実施されるので、法改正に対応している新しいテキストで学習してください。
過去問題集
所得税法能力検定1級の過去問題集は、全国経理教育協会から販売されています。また、時折メルカリなどのフリマアプリで出品されていることもあります。
この問題集には過去8回分の試験問題が収録されており、試験の傾向を把握し、効果的な対策を立てることができます。
勉強方法
- 公式テキストを読み込む。
- 公式テキストの演習問題を2回以上解く。
- 過去問題集を2回以上解く。
所得税法能力検定試験では、理論・計算ともに過去問と同じパターンの問題が頻出しています。
試験本番までに、過去問で80点以上取れるようにしておくと安心です。
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