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【2023年度版】日商簿記2級は難易度が上がった?【過去の合格率と比較】

2022年1月16日

日商簿記2級は試験範囲の改定が行われ、合格するのが難しくなったと言われています。

簿記3級と簿記2級は70点以上の点数を取らなければ合格できない「絶対試験」なので、簡単な試験のときは合格率が大幅に上がり、難しい試験のときは合格率が大幅に下がってしまいます。

なお、簿記1級は「相対試験」と言われており、合格するための目安の点数が70点というだけで、実際には受験者の上位10%の成績を取る必要があります。

合格率の比較 合格率は低くなった?

第164(2023.6.11)の合格率は21.1%でした。

日商簿記2級の154回から164回の合格率は下記の通りです。
最高合格率は30.6%、最低合格率は8.6%、平均合格率は21.5%です。

第157回(2021年2月)の8.6%という合格率は、第107 回(2004年6月)の5.7%に次いで低い合格率です。

なお、第100回以降の試験で合格率が10%未満だった回は、第157回と第107 回の2回だけです。

第157回の試験は50回に一度の大ハズレの回だったと言えます。

 受験者数 実受験者数 合格者 合格率
164(2023.6.11) 10,618名 8,454名 1,788名 21.1%
163(2023.2.26) 15,103名 12,033名 2,983名 24.8%
162(2022.11.20) 19,141名 15,570名 3,257名 20.9%
161(2022.6.12) 16,856名 13,118名 3,524名 26.9%
160(2022.2.27) 21,974名 17,448名 3,057名 17.5%
159(2021.11.21) 27,854名 22,626名 6,932名 30.6%
158(2021.6.13) 28,572名 22,711名 5,440名 24.0%
157 (2021.2.28) 45,173名 35,898名 3,091名 8.6%
156 (2020.11.15) 51,727名 39830名 7,255名 18.2%
154(2020.2.23) 63,981名 46,939名 13,409名 28.6%
平均合格率 21.5%

 

 

 

日商簿記2級の144回から153回の合格率は下記の通りです。
最高合格率は47.5%、最低合格率は11.8%、平均合格率は21.2%です。

受験者数 実受験者数 合格者 合格率
153(2019.11.17) 62,206名 48,744名 13,195名 27.1%
152(2019.6.9) 55,702名 41,995名 10,666名 25.4%
151(2019.2.24) 66,729名 49,766名 6,297名 12.7%
150(2018.11.18) 64,838名 49,516名 7,276名 14.7%
149(2018.6.10) 52,694名 38,352名 5,964名 15.6%
148(2018.2.25) 65,560名 48,533名 14,384名 29.6%
147(2017.11.19) 63,757名 47,917名 10,171名 21.2%
146(2017.6.11) 58,359名 43,767名 20,790名 47.5%
145(2017.2.26) 78,137名 60,238名 15,075名 25.0%
144(2016.11.20) 72,408名 56,530名 7,588名 13.4%
平均合格率 21.2%

 

 

154回から164回の平均合格率は21.5%で、144回から153回の平均合格率は21.2%なので、日商簿記2級の難易度は上がっていません。

 

平成28年から平成30年の改正論点

改正・追加された論点

連結会計
本支店会計
リース取引
圧縮記帳
ソフトウェア
子会社・関連会社株式
外貨建取引
税効果会計
有価証券評価

簿記1級だった論点が追加されました。連結会計といえば簿記1級の定番論点だったので、簿記2級の論点に追加されたのには驚きました。上記の追加論点は難しいものもありますが、実務で役立つものばかりなのでマスターしてください。

 

合格率が低いのは試験範囲の拡大

簿記2級が簿記3級よりも合格率が低くなってしまうのは、試験範囲が大幅に増えているからです。簿記3級は商業簿記のみでしたが、簿記2級では商業簿記だけでなく、工業簿記という受験科目が加わります。

商業簿記は「売上」「仕入」「現金」など、イメージしやすいものがほとんどです。
しかし、工業簿記は「工場で製品を製造する会計処理」について問われるので、「仕掛品」の流れなどがイメージしづらくて、何をやっているのか分からなくなってしまう人もいます。

参考書を読んでも聞いたことない言葉が多く、内容をあまり理解できていない状態で試験を受けてしまい、不合格になる人も少なくありません。

さらに、簿記2級は試験範囲の改定が行われて、簿記1級の学習範囲だった連結会計やリース会計など、試験範囲が大幅に拡大してしまい、合格するために必要な学習時間も増加しました。

 

合格するために必要な学習時間

簿記2級に合格するために必要な学習時間は、予備校を利用だと「約200~300時間」が目安です。
独学だと「約200~400時間」が目安です。

試験範囲の改定前は予備校を利用だと「約150~250時間」、独学だと「約150~350時間」が目安と言われていました。

合格するために必要な時間は、学習環境やその人の基礎学力によって異なります。
工業簿記には複雑な計算があるので計算が苦手な人だと、どうしても合格までに時間がかかってしまいがちです。
商業系の学校出身の人や数学や得意な人は少ない時間で合格することが可能です。

 

資格スクールに通うべき?

オンライン授業を受ける女性
日商簿記2級は独学でも合格可能です。
どうしても合格できないという人は資格スクールを利用した方が合格の近道です。

  • 生涯学習のユーキャン提出した答案に対して、解答・解説を添えて返してくれる添削指導があるので自分の弱点をカバーできる。わからない点は質問できるので独学よりも効率的。
  • LECリーガルマインド:司法試験の講座もある資格学校の老舗。タイミングが合えば早期割引キャンペーンやタイムセールで安く講座を申し込むことができる。
  • ネットスクール:オンライン授業中にチャットで講師に質問ができる。講師の説明を聞きながらボックス図の作成方法や勘定連絡図の一連の流れを学べるので工業簿記が苦手な人にオススメ。

関連【体験談】ネットスクールの日商簿記1級講座ってどうなの?【予備校の比較・評判】

まとめ

第157回の試験は50回に一度の大ハズレの回でした。
緊急事態宣言中のコロナ禍で大変な時期に勉強を頑張った受験生に対して、8.6%という合格率は無慈悲だと思いました。

近年では、日商簿記2級の合格率は20%前後で推移しています。

第158回の合格率は24.0%、第159回の合格率は30.6%なので難易度を戻しているようですが、第160回の合格率は17.5%でした。

今後も合格率が20%未満の回が頻出する可能性があります。

2015年以前と比べると日商簿記2級の難易度は上がっており、なかなか合格できない人も増えています。
それに応じて日商簿記2級の価値も上がっているので、取得できれば転職活動に有利です。

また、会計ソフトが普及されて機械的な作業については簿記の知識がなくても大丈夫になりましたが、日商簿記2級の知識を必要とする経理業務のなかには、会計ソフトでは対応できない部分もあり、専門的な知識を有する人材を企業は求めています。

難化傾向は今後も続くと思われますが、運が良ければ合格率47%以上の簡単な回に当たることもあるので諦めずに挑戦してください。

 

【関連項目】
日商簿記(ネット試験)の合格率
日商簿記3級のネット試験と統一試験(ペーパー試験)の合格率を比較【難易度は同じ?】
日商簿記2級のネット試験と統一試験(ペーパー試験)の合格率を比較【難易度は同じ?】

 

日商簿記(統一試験)の合格率
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