電子記録債権・債務の仕訳と表示区分

電子記録債権・電子記録債務とは電子債権記録機関（でんさいネット）が作成する記録原簿への電子記録をすることで発生する金銭債権・金銭債務のことです。
イメージとしては、ペーパーレスの手形決済です。

電子記録債権の特徴

電子記録債権には次のようなメリットがあります。

勘定科目の比較

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電子記録債権の基本仕訳

債権発生時

 
決済時

 
割引時

 
主たる営業取引以外の場合

主たる営業取引以外の場合は「営業外電子記録債権」勘定で処理します。

電子記録債務の基本仕訳

債務発生時

 
決済時

 
主たる営業取引以外の場合

主たる営業取引以外の場合は「営業外電子記録債務」勘定で処理します。

貸借対照表（B/S）の表示区分と表示科目

電子記録債権は、貸借対照表の「流動資産」に分類されます。
表示科目は「電子記録債権」です。
主たる営業取引以外の場合は「営業外電子記録債権」勘定で処理します。

電子記録債務は、貸借対照表の「流動負債」に分類されます。
表示科目は「電子記録債務」です。
主たる営業取引以外の場合は「営業外電子記録債務」勘定で処理します。

具体例

第１問

次の各時点におけるA社、B社それぞれの仕訳を示しなさい。
 
①８月25日、A社はB社に対する売掛金100,000円について電子記録債権の発生記録を行った。
 
②９月12日、B社に対する電子記録債権について支払期日が到来し、A社の当座預金に100,000円が入金された。

【解答・解説】
A社
①８月25日

 
②９月12日

 
B社
①８月25日

 
②９月12日

第２問

次の各時点における仕訳を示しなさい。
 
①A社は売掛金500,000円について、取引銀行より電子記録債権の発生通知を受け取った。
 
②A社は電子記録債権のうち300,000円を取引銀行で割引き、割引料1,000円を差し引かれた残額が当座預金に入金された。
 
③A社は土地６,000,000円を購入し、支払いは電子記録債権機関で行うこととした。そのため、取引銀行を通じて債務の発生記録を行った。

【解答・解説】
①

 
②

 
③

まとめ

電子記録債権は、貸借対照表の「流動資産」に分類され、表示科目は「電子記録債権」
主たる営業取引以外の場合は「営業外電子記録債権」勘定で処理する。
 
電子記録債務は、貸借対照表の「流動負債」に分類され、表示科目は「電子記録債務」
主たる営業取引以外の場合は「営業外電子記録債務」勘定で処理する。