日商簿記3級と2級は、70点以上を取れば合格できる「絶対評価」の試験です。
そのため、問題が易しい回では合格率が上がり、難しい回では合格率が下がる傾向があります。
一方、日商簿記1級は「相対評価」の試験とされています。
合格の目安は70点とされていますが、実際には受験者全体の上位約10%に入る必要があります。
このため、得点と正答率が一致しないことがあるのが特徴です。
例えば、7割以上正解しても10点と評価されたり、逆に5割程度の正答率でも18点がつくこともあります。
これは、相対評価による傾斜配点が行われているためと考えられます。
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合格率の比較 合格率は低くなった?
第170回の合格率は14.0%でした。
日商簿記1級の157回から170回の合格率は下記の通りです。
最高合格率は16.8%、最低合格率は7.9%、平均合格率は11.9%です。
| 回 | 受験者数 | 実受験者数 | 合格者 | 合格率 |
| 170(2025.6.8) | 11,827名 | 9,610名 | 1,343名 | 14.0% |
| 168(2024.11.17) | 12,939名 | 10,420名 | 1,572名 | 15.1% |
| 167(2024.6.9) | 11,798名 | 9,457名 | 992名 | 10.5% |
| 165(2023.11.19) | 12,886名 | 10,251名 | 1,722名 | 16.8% |
| 164(2023.6.11) | 11,468名 | 9,295名 | 1,164名 | 12.5% |
| 162(2022.11.20) | 12,286名 | 9,828名 | 1,027名 | 10.4% |
| 161(2022.6.12) | 11,002名 | 8,918名 | 902名 | 10.1% |
| 159(2021.11.21) | 11,389名 | 9,194名 | 935名 | 10.2% |
| 158(2021.6.13) | 9,310名 | 7,594名 | 746名 | 9.8% |
| 157 (2021.2.28) | 7,785名 | 6,351名 | 502名 | 7.9% |
| 平均合格率 | 11.9% |
日商簿記1級の141回から156回の合格率は下記の通りです。
最高合格率は13.5%、最低合格率は5.9%、平均合格率は9.8%です。
| 回 | 受験者数 | 実受験者数 | 合格者 | 合格率 |
| 156 (2020.11.15) | 10,078名 | 8,553名 | 1,158名 | 13.5% |
| 153(2019.11.17) | 9,481名 | 7,520名 | 735名 | 9.8% |
| 152(2019.6.9) | 8,438名 | 6,788名 | 575名 | 8.5% |
| 150(2018.11.18) | 9,852名 | 7,588名 | 680名 | 9.0% |
| 149(2018.6.10) | 9,429名 | 7,501名 | 1,007名 | 13.4% |
| 147(2017.11.19) | 10,675名 | 8,286名 | 487名 | 5.9% |
| 146(2017.6.11) | 9,064名 | 7,103名 | 626名 | 8.8% |
| 144(2016.11.20) | 11,062名 | 8,416名 | 783名 | 9.3% |
| 143(2016.6.12) | 9,845名 | 7,792名 | 846名 | 10.9% |
| 141(2015.11.15) | 11,791名 | 9,087名 | 873名 | 9.6% |
| 平均合格率 | 9.8% |
合格するのが難しい理由
足きり制度がある
4科目のうち、1科目でも10点未満の点数だと、その時点で不合格になってしまいます。
不得意科目や未学習項目を作らずに、試験範囲を満遍なく勉強する必要があります。
試験範囲が膨大
日商簿記2級は商業簿記と工業簿記の2科目でしたが、日商簿記1級は商業簿記、会計学、工業簿記、原価計算の4科目あります。
試験範囲が膨大にもかかわらず、試験では学習範囲のごく一部しか出題されないという特徴があり、ヤマをはらずに試験に臨む必要があります。
受験生のレベルが高い
日商簿記1級の受験生のなかには、公認会計士試験の力試しに受験する人がいます。
公認会計士を目指している受験生のほとんどは高学歴です。
日商簿記1級は相対試験なので、高学歴で公認会計士を目指している人と肩を並べて勝負する必要があります。
合格率が低い
日商簿記1級の合格率は約10%です。
合格率で比較すれば難関国家試験と同じくらいの難易度です。
資格スクールは使うべき?

日商簿記2級までは独学でも十分に対応できますが、1級となると話は別です。
なぜなら、日商簿記1級は「相対試験」であり、単に点数を取るだけではなく、受験者の中で上位に入る必要があるからです。
自分の理解度や弱点を正しく把握するには、第三者のフィードバックが欠かせません。
そのため、1級合格を目指すなら、資格スクールの利用をおすすめします。
学習時間にも大きな差
日商簿記1級に合格するために必要な学習時間の目安は以下の通りです。
- 独学:600~800時間
- スクール利用:350~450時間
独学では、理解できない論点を自力で調べる時間が増えるため、効率がどうしても落ちてしまいます。
一方、資格スクールなら講師の解説を通じて、疑問をすぐに解消できるのが大きなメリットです。
私自身、独学では合格できず、最終的にネットスクール
を利用して合格することができました。
選んだ理由は価格の安さです。動画講義はわかりやすく、苦手だった論点も短期間で理解できました。
日商簿記1級のコース情報
- 1級標準コース:無理なく合格を目指したい方。124,000円(税込)
- 1級速修コース:短期集中で一気に合格を狙う。103,000円(税込)
- 1級経験者コース:再受験や経験者向けのアウトプット重視。90,000円(税込)
私が受講したのは1級速修コースです。
短期間で一気に学習する分、スケジュールはハードですが、効率よく合格を目指せる内容でした。
ただし、ライフスタイルに合わせて無理のないコース選びをしてください。
また、参考書もネットスクール
で購入すると割引価格で手に入るのでお得です。
あなたに合った「学習スタイル」で差がつく
独学に限界を感じている方や、効率的に合格を目指したい方には、ネットスクールは心強い味方になります。
「いつか受かればいい」ではなく、「次の試験で合格したい」と思っているなら、ぜひ活用を検討してみてください。
まとめ
近年、日商簿記1級の合格率はおおむね10%前後で推移しており、非常に難易度の高い試験とされています。
実際、受験者の中には公認会計士試験の受験経験者が力試しに受験するケースも見られ、レベルの高さがうかがえます。
また、日商簿記1級の受験者数は現在1万人を超えており、近年は増加傾向にあります。
これは、同試験で学ぶ内容が実務や他の難関資格試験、たとえば公認会計士試験や税理士試験などにおいても非常に有用であるためと考えられます。
さらに、日商簿記1級の取得は転職活動でも高く評価されるため、キャリアアップを目指す方にも大きな武器となります。
難関ではありますが、しっかりと準備を重ねれば必ず道は開けます。諦めずに挑戦してみてください。
【関連項目】
日商簿記(ネット試験)の合格率
日商簿記3級のネット試験と統一試験(ペーパー試験)の合格率を比較【難易度は同じ?】
日商簿記2級のネット試験と統一試験(ペーパー試験)の合格率を比較【難易度は同じ?】
日商簿記(統一試験)の合格率
日商簿記3級は難易度が上がった?【過去の合格率と比較】
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人気ひろゆき氏「無職、職歴なしでも簿記の資格を持っているだけで就職できる」について、日商簿記1級取得者の感想
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