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【簿記】三分法(三分割法)の会計処理・決算整理仕訳をわかりやすく解説

2020年3月2日

商品売買の記帳方法は、三分法、分記法、総記法、売上原価対立法などの方法があります。
日商簿記3級では三分法が出題されます。

どの記帳方法を選択するかは会社次第であり、実際の取引に適した方法を選択する必要があります。
実務上で最も使われる記帳方法は三分法です。

三分法(三分割法)

三分法とは、商品の売買取引について「仕入」「売上」「繰越商品」の3つの勘定科目を用いて処理する方法です。

三分法は「三分割法」と呼ばれることもあります。

ココがポイント

  • 商品を仕入れたときに原価で仕入勘定の借方に記入する。
  • 販売したときに売価で売上勘定の貸方に記入する。
  • 決算整理で売れ残り商品の原価を繰越商品勘定へ振り替える。

勘定科目と表示区分

勘定科目(表示科目) 表示区分
繰越商品 流動資産
仕入 売上原価(費用)
売上 売上高(収益)

 

仕訳パターン

・仕入時
商品2,000円を掛で仕入れた。

借方 金額 貸方 金額
仕入 2,000 買掛金 2,000

 

・売上時
商品2,100円(原価1,400)を掛で販売した。

借方 金額 貸方 金額
売掛金 2,100 売上 2,100

 

・仕入値引
掛で仕入れた商品のうち300円の値引きを受けた。

借方 金額 貸方 金額
買掛金 300 仕入 300

 

・仕入返品
掛で仕入れた商品のうち200円を返品した。

借方 金額 貸方 金額
買掛金 200 仕入 200

 

・売上値引
掛で売り上げ商品のうち120円の値引きをした。

借方 金額 貸方 金額
売上 120 売掛金 120

 

・売上返品
掛で売り上げ商品のうち450円(原価300円)の返品を受けた。

借方 金額 貸方 金額
売上 450 売掛金 450

 

・決算整理仕訳
期首商品棚卸高600円、期末商品棚卸高1,000円である。

借方 金額 貸方 金額
仕入 600 繰越商品 600 *1
繰越商品 1,000 *2 仕入 1,000

*1 期首商品棚卸高
*2 期末商品棚卸高

 

例題

第1問

次の取引の仕訳を示しなさい。

当社はA社の商品5,000円を掛で仕入れた。

 

【解答・解説】

借方 金額 貸方 金額
仕入 5,000 買掛金 5,000

 

第2問

次の取引の仕訳を示しなさい。

当社はB商店に商品2,000円(売価)を掛で売り上げた。

 

【解答・解説】

借方 金額 貸方 金額
売掛金 2,000 売上 2,000

 

第3問

次の取引の仕訳を示しなさい。

掛で仕入れたA社の商品のうち500円の値引きを受けた。

 

【解答・解説】

借方 金額 貸方 金額
買掛金 500 仕入 500

 

第4問

次の取引の仕訳を示しなさい。

掛で仕入れたA社の商品のうち200円を返品した。

 

【解答・解説】

借方 金額 貸方 金額
買掛金 200 仕入 200

 

第5問

次の取引の仕訳を示しなさい。

B商店に、掛で売り上げ商品のうち200円の値引きをした。

 

【解答・解説】

借方 金額 貸方 金額
売上 200 売掛金 200

 

第6問

次の資料に基づき、決算整理仕訳を示しなさい。

B商店に、掛で売り上げ商品のうち300円(原価200円)の返品を受けた。

 

【解答・解説】

借方 金額 貸方 金額
売上 300 売掛金 300

 

第7問

次の資料に基づき、決算整理仕訳を示しなさい。

(資料)
期首商品棚卸高1,500円、期末商品棚卸高2,000円

 

【解答・解説】

借方 金額 貸方 金額
仕入 1,500 繰越商品 1,500 *1
繰越商品 2,000 *2 仕入 2,000

*1 期首商品棚卸高
*2 期末商品棚卸高

 

まとめ

  • 三分法では「仕入」「売上」「繰越商品」の3つの勘定科目を用いて仕訳をする。
  • 商品の仕入時に、原価で仕入勘定の借方に記入する。
  • 販売の販売時に、売価で売上勘定の貸方に記入する。
  • 決算整理仕訳で、売れ残った商品の原価を繰越商品勘定へ振り替える。

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