簿記

【返金負債】売上割戻を見込む販売の仕訳、会計処理について解説【変動対価】

2021年9月12日

「1年間の販売数量が100個までは販売単価2,000円とし、101個からは販売単価1,900円とする。」という契約を顧客と締結した場合、変動対価(売上割戻を見込む販売)に該当し、収益認識基準に基づいた会計処理をしなければなりません。

この記事では、売上割戻を見込む販売の仕訳、会計処理について解説します。



売上割戻を見込む販売

売上割戻を見込む販売とは、一定量を販売した場合にリベートを支払う販売形態のこといいます。
将来リベートを支払うと見込んでいる部分については、収益を認識せず、返金負債に計上します。

売上割戻を見込む販売では、販売価格ではなく取引価格に基づいて、売上に計上をします。

 

取引価格の算定

 

例題

次の資料に基づいて、問1~問3の仕訳を示しなさい。

<資料>
当社は顧客と「1年間の販売数量が200個までは販売単価2,000円とし、201個からは販売単価1,800円とする。」という契約を締結した。当社は500個の販売を見込んでいる。

問1
x1年5月8日、当社は顧客に商品200個を販売し、現金400,000円を受け取った。

借方 金額 貸方 金額
現金 400,000 ※1 売上 376,000 ※2
返金負債 返金負債 24,000 ※3

(注)取引価格の算定 (@2,000円×200個+@1,800円×300個)÷500個=@1,880円
※1 @2,000円×200個=400,000円
※2 @1,880円×200個=376,000円
※3 400,000円-376,000円=24,000円

販売単価2,000円のときに、取引価格1,880円で売上の計上をしたので、貸方に返金負債を計上します。

 

問2
x1年11月15日、当社は顧客に商品200個を追加販売し、現金360,000円を受け取った。なお、当社の顧客に対する販売数量の見込みに変更はない。

借方 金額 貸方 金額
現金 360,000 ※1 売上 376,000 ※2
返金負債 16,000 ※3

※1 @1,800円×200個=360,000円 201個目からは販売単価1,800円です。
※2 @1,880円×200個=376,000円
※3 376,000円-360,000円=16,000円

販売単価1,800円のときに、取引価格1,880円で売上の計上をしたので、借方に返金負債を計上します。

 

問3
x2年3月7日、当社は顧客に商品100個を追加販売し、現金180,000円を受け取った。なお、当社の顧客に対する販売数量の見込みに変更はない。

借方 金額 貸方 金額
現金 180,000 ※1 売上 188,000 ※2
返金負債 8,000 ※3

※1 @1,800円×100個=180,000円 201個目からは販売単価1,800円です。
※2 @1,880円×100個=188,000円
※3 188,000円-180,000円=8,000円

販売単価1,800円のときに、取引価格1,880円で売上の計上をしたので、借方に返金負債を計上します。

 

まとめ

  • 売上割戻を見込む販売とは、一定量を販売した場合にリベートを支払う販売形態のこと。
  • 将来リベートを支払うと見込んでいる部分については、収益を認識せず、返金負債に計上する。
  • 売上割戻を見込む販売では、販売価格ではなく取引価格に基づいて、売上に計上をする。

基本

【変動対価】返金負債が生じる売上割戻(リベート)の仕訳、会計処理について解説

収益認識基準の適用により、売上割戻(リベート)の処理方法が変わりました。 この記事では、返金負債が生じる売上割戻の会計処理について解説します。 変動対価と売上割戻(リベート) 変動対価とは、顧客と約束 ...

続きを見る

-簿記
-

© 2022 BIT 会計ファイナンス