請求書の作成時に消費税等の関係で請求金額が端数となる場合があります。
端数処理の方法は、「四捨五入」「切り捨て」「切り上げ」の3つの方法があります。
請求書の端数処理の方法は「消費税額」と「売上金額」によって異なります。
この記事では、これらの端数処理の方法について説明します。
目次
消費税額の端数処理の方法
消費税額の端数処理について、国税庁では次のように説明しています。
出典:国税庁ホームページ No.6902「総額表示」の義務付け
つまり、消費税額の端数処理の方法は「四捨五入」「切り捨て」「切り上げ」の、どの方法を選択してもいいということです。
なお、多くの企業は「切り捨て」を選択しています。
取引ごとに端数処理の方法を「切り捨て」にしたり、「四捨五入」にしたりすると取引先とのトラブルになりかねません。 「端数処理は切り捨てにする」など、どのような方法で処理をするのか事前に決定しておくことが大切です。
売上金額の端数処理の方法
作業時間などで計算して売上金額を決定する場合に、端数が発生してしまうことがあります。
その場合には、取引先と相談して端数処理の方法を決めます。
端数処理の方法を勝手に決めてしまうと、取引先との信頼関係を損なうことになりかねないので注意してください。
2023年から導入予定のインボイス制度
軽減税率の影響などにより、2023年からインボイス制度(インボイス方式)が導入予定です。
インボイス制度とは、課税事業者が発行する請求書等(インボイス)に記載された税額のみを控除することできる「仕入税額控除」の制度のことをいいます。
インボイス制度が導入された場合、請求書等に適用税率や税額を記載することが義務になる可能性があります。
インボイス制度は、「適格請求書等保存方式」と呼ばれることもあります。
まとめ
・消費税額の端数処理の方法は「四捨五入」「切り捨て」「切り上げ」の、どの方法を選択してもいい。多くの企業は「切り捨て」を選択している。
・売上金額の端数処理の方法も「四捨五入」「切り捨て」「切り上げ」の、どの方法を選択してもいいが、トラブルを避けるために取引先と相談して決める。