保証債務

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【簿記】保証債務とは?仕訳と注記をわかりやすく解説

2021年4月10日

保証債務とは、借金をした債務者が返済しなかった場合に、その債務者に代わって返済することを約束する契約のことであり、保証人になったことを意味します。

債務者の代わりに返済する可能性があることを明らかにするために「保証債務」「保証債務見返」という対照勘定を使用します。

また、保証債務は財務諸表に注記する必要があります。

対照勘定とは、備忘記録のために用いる勘定のことをいいます。

備忘記録とは、発生した取引を忘れないようにするための記録(仕訳)のことをいいます。

保証人になったとき

当社はA社が銀行から借りた1,000円の保証人となった。

借方 金額 貸方 金額
保証債務見返 1,000 保証債務 1,000

 

貸借対照表に関する注記の文例

A社の金融機関からの借入金に対し、1,000円の債務保証を行っている。

 

保証人が解除されたとき

当社が保証していたA社の債務1,000円が無事に返済された。

借方 金額 貸方 金額
保証債務 1,000 保証債務見返 1,000

保証人が解除されたので注記は不要ですが、備忘記録の取消し仕訳(逆仕訳)は必要です。

 

債務者の代わりに返済したとき

保証していた債務1,000円につきA社が返済しなかったため、当社が代わりに現金で返済した。

借方 金額 貸方 金額
未収金 ※ 1,000 現金 1,000
保証債務 1,000 保証債務見返 1,000

代わりに債務を支払ったので、備忘記録の取消し仕訳(逆仕訳)をします。

※ 「未収金」以外にも「立替金」や「貸付金」などで処理することがあります。

 

具体例

設例1

次の取引の仕訳と貸借対照表に関する注記を示しなさい。

A社の銀行からの借入金3,000円について、当社は保証人となった。

 

【解答・解説】

借方 金額 貸方 金額
保証債務見返 3,000 保証債務 3,000

<貸借対照表に関する注記>
A社の金融機関からの借入金に対し、3,000円の債務保証を行っている。

 

設例2

次の取引の仕訳を示しなさい。

当社が保証していたA社の借入金3,000円が無事に返済された。

 

【解答・解説】

借方 金額 貸方 金額
保証債務 3,000 保証債務見返 3,000

 

設例3

次の取引の仕訳を示しなさい。

保証していた債務3,000円つきA社が返済しなかったため、当社が代わりに現金で返済した。

 

【解答・解説】

借方 金額 貸方 金額
未収金 3,000 現金 3,000
保証債務 3,000 保証債務見返 3,000

 

まとめ

  • 保証債務は「備忘記録」と「注記」が必要。
  • 備忘記録は「保証債務見返」「保証債務」といった対照勘定を使う。
  • 貸借対照表に関する注記は「A社の金融機関からの借入金に対し、○○○円の債務保証を行っている。」などと記載する。

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