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【収益認識基準】消化仕入れの仕訳、会計処理をわかりやすく解説

2021年10月13日

消化仕入れとは、商品が売れたタイミングで、その商品を仕入れたとものとする取引形態です。

この記事では、収益認識基準による消化仕入れの仕訳、会計処理について解説します。


消化仕入れ

消化仕入れは、主に百貨店などの小売業で発生する取引形態で、店舗にある商品の所有権や保管管理責任、商品に関するリスクは仕入先(メーカーやテナントなど)が保有しています。
百貨店などは商品が店舗に到着しても仕入れを認識せず、顧客に商品を販売した時に仕入れを認識します。
消化仕入れでは、商品の販売時に純額で「手数料収入」を計上するとともに、「買掛金」などの計上を同時に行います。

消化仕入れは、業界用語で「売上仕入れ」「売仕(うりし)」と呼ぶこともあります。

 

仕訳例

例題

百貨店である当社は、消化仕入契約の対象の商品10,000円を顧客に現金で販売した。同時に、商品の仕入先A社との消化仕入契約に基づき買掛金9,000円を計上した。

借方 金額 貸方 金額
現金 10,000 買掛金 9,000
手数料収入 1,000 ※1

※1 10,000円-9,000円=1,000円

 

具体例

デパートである当社は、C社と通常の商品売買契約(買取仕入契約)のほか、消化仕入契約を締結している。消化仕入契約では、店舗にある商品の法的所有権はC社が保有しており、商品に関する保管管理責任及び商品に関するリスクもC社が保有している。
当社は、通常の商品売買契約の対象であるY商品10,000円と消化仕入契約の対象であるZ商品30,000円を顧客に現金で販売した。同時に、Z商品の仕入先C社との消化仕入契約に基づき買掛金29,000円を計上した。

 

【解答・解説】

借方 金額 貸方 金額
現金 40,000 ※1 売上 10,000 ※2
買掛金 29,000
手数料収入 1,000 ※3

※1 Y商品10,000円+Z商品30,000円=40,000円
※2 Y商品10,000円
※3 Z商品30,000円-買掛金29,000円=1,000円

 

まとめ

  • 消化仕入れは、商品が店舗に到着しても仕入れを認識せず、顧客に商品を販売した時に仕入れを認識する。
  • 商品の販売時に純額で「手数料収入」を計上するとともに、「買掛金」などの計上を同時に行う。

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