※ 本ページはプロモーションが含まれています。

PR 簿記

【経理】カーナビを購入したときの仕訳と勘定科目【車両購入時と購入後に取り付ける場合で処理が異なる点に注意】

2021年9月19日

カーナビを購入したときの会計処理は、「自動車の購入時に標準装備として設置する場合」と「後付けでカーナビを設置する場合」とで異なります。

人気ひろゆき氏「無職、職歴なしでも簿記の資格を持っているだけで就職できる」について、日商簿記1級取得者の感想

標準装備の場合

自動車メーカーのオプションなどで標準装備のカーナビを購入した場合には、自動車の取得価額に含めます。

さらに詳しく

明細書の内訳にカーナビ単体の価格が明記されていても、標準装備のカーナビは自動車の一部として認識されるため、自動車の取得価額に含まれます。

 

具体例

営業用の自動車3,500,000円を購入し、普通預金口座から振り込んだ。なお、標準装備のカーナビ代150,000円が含まれている。

(明細書の内訳)
自動車本体:3,350,000円
カーナビ:150,000円
合計:3,500,000円

 

借方 金額 貸方 金額 摘要
車両運搬具 3,500,000 普通預金 3,500,000 営業用車両

 

後付けの場合

後付けでカーナビを自動車に設置した場合、「金額」と「カーナビの種類(固定型、ポータブル型)」によって会計処理が異なります。

 

金額基準

通常の経費 通常の減価償却資産 一括償却資産 少額減価償却資産(中小企業者等の特例) ※1
取得価額 10万円未満 10万円以上 10万円以上20万円未満 10万円以上30万円未満
経費処理 全額可能 通常の減価償却 一括して3年で均等償却 全額その年で償却 ※2
固定資産計上 不要 必要 必要 必要
償却資産税 かからない かかる かからない かかる

※1 一括償却資産の損金算入制度の適用を受けるものについては、中小企業者等の特例の適用はありません。
※2 適用を受ける事業年度における少額減価償却資産の取得価額の合計額300万円までが限度。

 

固定型のカーナビ

10万円未満の固定型カーナビを購入した場合

具体例:通常の経費で処理

固定型カーナビ80,000円を現金で購入し、後付けで自動車に設置した。

借方 金額 貸方 金額 摘要
消耗品費 80,000 現金 80,000 固定型カーナビ

 

10万円以上20万円未満の固定型カーナビを購入した場合

購入金額が10万円以上20万円未満の場合、会計処理は「通常の減価償却資産」「一括償却資産」「少額減価償却資産」の3パターンがあります。

どの方法を選択するかは会社の方針によって異なります。

 

具体例1:通常の減価償却資産

固定型カーナビ120,000円を現金で購入し、後付けで自動車に設置した。なお、通常の減価償却資産として処理する。

借方 金額 貸方 金額 摘要
車両運搬具 120,000 現金 120,000 固定型カーナビ

 

具体例2:一括償却資産

固定型カーナビ120,000円を現金で購入し、後付けで自動車に設置した。なお、一括償却資産として処理する。

借方 金額 貸方 金額 摘要
一括償却資産 120,000 現金 120,000 固定型カーナビ

 

具体例3:少額減価償却資産

固定型カーナビ120,000円を現金で購入し、後付けで自動車に設置した。なお、少額減価償却資産として処理する。

・取得時

借方 金額 貸方 金額 摘要
車両運搬具 120,000 現金 120,000 固定型カーナビ

 

・決算時

借方 金額 貸方 金額 摘要
減価償却費 120,000 ※1 車両運搬具 120,000 固定型カーナビの減価償却

※1 取得価額の全額をその年で償却

 

20万円以上の固定型カーナビを購入した場合

購入金額が20万円以上の場合、会計処理は「通常の減価償却資産」「少額減価償却資産」の2パターンがあります。

どの方法を選択するかは会社の方針によって異なります。

 

具体例1:通常の減価償却資産

固定型カーナビ250,000円を現金で購入し、後付けで自動車に設置した。なお、通常の減価償却資産として処理する。

借方 金額 貸方 金額 摘要
車両運搬具 250,000 現金 250,000 固定型カーナビ

 

具体例2:少額減価償却資産

固定型カーナビ250,000円を現金で購入し、後付けで自動車に設置した。なお、少額減価償却資産として処理する。

・取得時

借方 金額 貸方 金額 摘要
車両運搬具 250,000 現金 250,000 固定型カーナビ

 

・決算時

借方 金額 貸方 金額 摘要
減価償却費 250,000 ※1 車両運搬具 250,000 固定型カーナビの減価償却

※1 取得価額の全額をその年で償却

 

ポータブル型のカーナビ

ポータブル型のカーナビは、取り外して自動車以外の用途に使用できるため、固定資産に該当する場合には「車両運搬具」ではなく「器具備品」に計上します。

ポータブル型のカーナビを自動車から取り外さない場合には、固定型カーナビと同じ会計処理をすることもできます。

 

 

10万円未満のポータブル型カーナビを購入した場合

具体例:通常の経費で処理

ポータブル型のカーナビ80,000円を現金で購入し、後付けで自動車に設置した。

借方 金額 貸方 金額 摘要
消耗品費 80,000 現金 80,000 ポータブル型カーナビ

 

10万円以上20万円未満のポータブル型カーナビを購入した場合

購入金額が10万円以上20万円未満の場合、会計処理は「通常の減価償却資産」「一括償却資産」「少額減価償却資産」の3パターンがあります。
どの方法を選択するかは会社の方針によって異なります。

 

具体例1:通常の減価償却資産

 パターン1

ポータブル型のカーナビ120,000円を現金で購入し、後付けで自動車に設置した。なお、通常の減価償却資産として処理する。

借方 金額 貸方 金額 摘要
器具備品 120,000 現金 120,000 ポータブル型カーナビ

 

 パターン2

ポータブル型のカーナビ120,000円を現金で購入し、後付けで自動車に設置した。設置した後は取り外さずに、固定型カーナビと同様の使い方をする。なお、通常の減価償却資産として処理する。

借方 金額 貸方 金額 摘要
車両運搬具 120,000 現金 120,000 ポータブル型カーナビ

 

具体例2:一括償却資産

ポータブル型のカーナビ120,000円を現金で購入し、後付けで自動車に設置した。なお、一括償却資産として処理する。

借方 金額 貸方 金額 摘要
一括償却資産 120,000 現金 120,000 ポータブル型カーナビ

 

具体例3:少額減価償却資産

ポータブル型のカーナビ120,000円を現金で購入し、後付けで自動車に設置した。なお、少額減価償却資産として処理する。

・取得時

借方 金額 貸方 金額 摘要
器具備品 120,000 現金 120,000 ポータブル型カーナビ

 

・決算時

借方 金額 貸方 金額 摘要
減価償却費 120,000 ※1 器具備品 120,000 ポータブル型カーナビの減価償却

※1 取得価額の全額をその年で償却

 

20万円以上のポータブル型カーナビを購入した場合

購入金額が20万円以上の場合、会計処理は「通常の減価償却資産」「少額減価償却資産」の2パターンがあります。
どの方法を選択するかは会社の方針によって異なります。

 

具体例1:通常の減価償却資産

ポータブル型のカーナビ250,000円を現金で購入し、後付けで自動車に設置した。なお、通常の減価償却資産として処理する。

借方 金額 貸方 金額 摘要
器具備品 250,000 現金 250,000 ポータブル型カーナビ

 

具体例2:少額減価償却資産

ポータブル型のカーナビ250,000円を現金で購入し、後付けで自動車に設置した。なお、少額減価償却資産として処理する。

・取得時

借方 金額 貸方 金額 摘要
器具備品 250,000 現金 250,000 ポータブル型カーナビ

 

・決算時

借方 金額 貸方 金額 摘要
減価償却費 250,000 ※1 器具備品 250,000 ポータブル型カーナビの減価償却

※1 取得価額の全額をその年で償却

 

まとめ

  • 標準装備のカーナビは、自動車の取得価額に含める。
  • 後付けでカーナビを設置する場合は、「金額」と「カーナビの種類(固定型、ポータブル型)」によって会計処理が異なる。
  • 10万円未満のカーナビを後付けで設置する場合は「消耗品費」として経費で処理する。
  • 10万円以上20万円未満のカーナビを後付けで設置する場合、「通常の減価償却資産」「一括償却資産」「少額減価償却資産」の3パターンの会計処理がある。
  • 後付けの固定型カーナビを「通常の減価償却資産」に計上する場合は「車両運搬具」で処理する。
  • 後付けのポータブル型カーナビを「通常の減価償却資産」に計上する場合は「器具備品」で処理する。ただし、カーナビの持ち運びをせず、固定型カーナビと同じ使い方をする場合は「車両運搬具」で処理することもできる。
  • 20万円以上のカーナビを後付けで設置する場合、「通常の減価償却資産」「少額減価償却資産」の2パターンの会計処理がある。

-PR, 簿記

© 2024 BIT 会計ファイナンス