新型コロナウイルス肺炎の感染拡大の影響で、2020年の東京マラソンの一般ランナーの参加が中止になりました。その他にも多くのイベントが感染拡大を防止するために中止や延期になりました。
イベントが中止になった場合に真っ先に浮かぶ保険が「興行中止保険(イベント中止保険)」ですが、新型コロナウイルスの感染が直接起因して中止となった場合は補償の対象にはなりません。
興行中止保険は不測の事態が生じたことにより、イベントの中止を余儀なくされた場合に、主催者側の費用損害を補償する保険です。
なお、東京マラソンは下記の規定により、新型コロナウイルスの感染拡大(疫病の流行)は返金要件に該当せず、参加料の返金はありませんでした。
出典:東京マラソン2020
https://www.marathon.tokyo/participants/guideline/
目次
興行中止保険(イベント中止保険)
興行中止保険とは、悪天候、交通機関の事故等の不測かつ突発的な事由により、中止または延期を余儀なくされた場合に、その準備をするためにかかった費用や、中止または延期によって臨時に支出した費用に対して保険金が支払われるものです。
野外で行われるイベントは、ゲリラ豪雨や台風、大雪など悪天候が原因で中止になることがあります。屋内で行われるイベントでも、出演者が病気や怪我などが原因で、やむを得ずイベントを中止する場合があります。このような不測の事態が生じたときに費用損害を補償するのが「興行中止保険」です。
対象となるイベントの例
コンサート、演劇、音楽祭、スポーツ大会、お祭り、花火大会、展覧会・博覧会等のイベントが興行中止保険の対象になります。簡単に説明すると、イベント性があるものが対象になります。ショッピングモールで定期的に行われているステージショーや遊園地のアトラクションなど、イベント性がないものは対象外になります。
新型コロナウイルスは保険対象外の理由
新型コロナウイルスの感染拡大は、「悪天候、交通機関の事故等の不測かつ突発的な事由」に該当しません。感染症が直接起因して中止となった場合に該当するため、一般的には興行中止保険の対象外になります。
ただし、感染症が間接的に起因してイベントが中止になった場合は補償対象になることもあります。間接的に起因とは、交通機関が運休してしまい会場に到着することが困難で中止を余儀なくされた場合などです。
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まとめ
新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大は、悪天候、交通機関の事故等の不測かつ突発的な事由により、中止または延期を余儀なくされた場合に該当しないので興行中止保険の補償対象外になります。
興行中止保険(イベント中止保険)はオーダーメイドの保険なので、契約をする際は、保険会社と事前に十分な打合せをして納得のいく契約をしてください。