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【簿記】手形の更改:利息を額面に含める場合と含めない場合の仕訳について解説

2022年7月19日

手形の更改とは、支払期日を延長するために、旧手形を回収して新しい手形を振り出すことをいいます。
それにより、支払人は延長期間分の利息を受取人に支払うことになります。

この記事では、手形の更改について解説します。

手形の更改

手形の更改をすることにより、手形の支払期日が延長されます。
支払人は旧手形を回収して新しい手形を振り出すとともに、延長期間分の利息を受取人に支払います。

利息の処理については、2つのパターンがあります。
➀ 利息を新手形の額面に含める方法
➁ 利息を現金などで支払う方法

実務上、満期日を過ぎた手形(旧手形)は破棄し、満期日が延長された手形(新手形)を振り出します。

 

利息を新手形の額面に含める方法

利息を新手形の額面に含める場合、新手形の額面金額は次のようになります。

新手形の額面金額=旧手形の額面金額+支払期日延長による利息の金額

 

仕訳パターン

当社はA社宛てに振り出していた約束手形300,000円の支払期限の延長を申し出た。A社の承諾が得られたので新たな手形を振り出し、旧手形と交換した。

なお、支払期日延長分の利息1,000円は新手形の額面に含める。

・支払人(当社)

借方 金額 貸方 金額
支払手形 ※1 300,000 支払手形 ※2 301,000
支払利息 1,000

※1 旧手形

※2 新手形

 

・受取人(A社)

借方 金額 貸方 金額
受取手形 ※1  301,000 受取手形 ※2 300,000
受取利息 1,000

※1 新手形

※2 旧手形

 

利息を現金などで支払う方法

利息を現金などで支払った場合には、旧手形と新手形の額面金額は同じになります。

 

仕訳パターン

当社はA社宛てに振り出していた約束手形300,000円の支払期限の延長を申し出た。A社の承諾が得られたので新たな手形を振り出し、旧手形と交換した。

なお、支払期日延長分の利息1,000円は現金で支払った。

 

・支払人(当社)

借方 金額 貸方 金額
支払手形 ※1 300,000 支払手形 ※2 300,000
支払利息 1,000 現金 1,000

※1 旧手形

※2 新手形

 

・受取人(A社)

借方 金額 貸方 金額
受取手形 ※1  300,000 受取手形 ※2 300,000
現金 1,000 受取利息 1,000

※1 新手形

※2 旧手形

 

まとめ

手形の更改は、「利息を新手形の額面に含める方法」と「利息を現金などで支払う方法」がある。

利息を新手形の額面に含める方法

新手形の額面金額=旧手形の額面金額+支払期日延長による利息の金額

 

利息を現金などで支払う方法

旧手形と新手形の額面金額は同じになる。

 

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