クレジット売掛金

簿記

「クレジット売掛金」の仕訳と貸借対照表の表示区分 【売掛金と何が違う?】 

2020年4月18日

クレジット売掛金とは、クレジットカード取引によって発生した売掛債権のことです。クレジット売掛金は後日、金銭を受け取る権利なので資産に属する科目です。
クレジット売掛金も基本的な考え方は通常の「売掛金」と同じです。ただし、支払手数料や消費税の取り扱いについては注意が必要です。

平成28年度から日商簿記2級の出題内容に「クレジット売掛金」が追加されました。

 

「クレジット売掛金」と「売掛金」との違い

クレジット売掛金と売掛金の違いは、債権先が異なる点です。

売掛金の場合は商品を販売した相手(得意先)が債権先になります。
クレジット売掛金の場合は、商品を販売した相手ではなく信販会社(クレジット会社)が債権先になります。

売掛金は販売した相手に対する債権で、クレジット売掛金は信販会社に対する債権という違いがあるので、「クレジット売掛金」と「売掛金」の勘定科目を区別して仕訳をする必要があります。
 
【図1:売掛金の場合】

credit-receivables

 

【図2:クレジット売掛金の場合】

credit-receivables

クレジット売掛金の基本仕訳

販売時

借方 金額 貸方 金額
クレジット売掛金 xxx 売上 xxx
支払手数料 xxx

 

入金時

借方 金額 貸方 金額
現金預金 xxx クレジット売掛金 xxx

 

財務諸表上の区分表示と表示科目

クレジット売掛金は貸借対照表(B/S)の「流動資産」に分類されます。表示科目は「売掛金」です。クレジット売掛金は、「売掛金」に含めて表示するので注意してください。

支払手数料は損益計算書(P/L)の「販売費及び一般管理費」に分類されます。表示科目は「支払手数料」です。

 

具体例1:消費税なしの場合

次の各時点における仕訳を示しなさい。
 
①A社は、商品20,000円をクレジット払いの条件で販売した。なお、信販会社へのクレジット手数料は販売代金の4%であり、販売時に認識するものとする。
 
②上記のクレジット払いの条件で売り上げた20,000円から手数が引かれた残額が、信販会社からA社の当座預金口座に振り込まれた。

 
【解答・解説】

借方 金額 貸方 金額
クレジット売掛金 19,200 *2 売上 20,000
支払手数料 800 *1

*1 20,000円×4%=800円
*2 差額
 

借方 金額 貸方 金額
当座預金 19,200 クレジット売掛金 19,200

 

具体例2:返品があった場合

クレジット払いの条件で販売した商品10,000円が返品されたため、当該取引の取り消し処理を行った。なお、信販会社へのクレジット手数料4%を販売時に計上している。

 
【解答・解説】

借方 金額 貸方 金額
売上 10,000 クレジット売掛金 9,600 *2
支払手数料 400 *1

*1 10,000円×4%=400円
*2 差額 10,000円ー400円=9,600円

 

具体例3:消費税あり(税込方式)

A社は、商品20,000円をクレジット払いの条件で販売した。なお、信販会社へのクレジット手数料は販売代金の4%であり、販売時に認識するものとする。
消費税の税率は10%とし、A社は税込方式を採用している。また、クレジット手数料には消費税が課されないものとする。

 
【解答・解説】

借方 金額 貸方 金額
クレジット売掛金 21,200 *3 売上 22,000 *1
支払手数料 800 *2

*1 20,000円×1.1=22,000円
*2 20,000円×4%=800円
*3 差額 22,000円ー800円=21,200円

 

具体例4:消費税あり(税抜方式)

A社は、商品20,000円をクレジット払いの条件で販売した。なお、信販会社へのクレジット手数料は販売代金の4%であり、販売時に認識するものとする。
消費税の税率は10%とし、A社は税抜方式を採用している。また、クレジット手数料には消費税が課されないものとする。

 
【解答・解説】

借方 金額 貸方 金額
クレジット売掛金 21,200 *3 売上 20,000
支払手数料 800 *2 仮受消費税等 2,000 *1

*1 20,000円×10%=2,000円
*2 20,000円×4%=800円
*3 差額 20,000円+2,000円-800円=21,200円

 

まとめ

売掛金は販売した相手に対する債権で、クレジット売掛金は信販会社に対する債権。

基本的な考え方はクレジット売掛金も通常の「売掛金」と同じ。
クレジット売掛金は「売掛金」に含めて流動資産に計上する。

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