ライフプラン

請求書の振込手数料はどっちが負担すべき?【法律上と実務上の観点】

2020年10月3日

請求書を受け取った際に、「振込手数料を差し引いた金額でお振り込みください」や「1万円未満の場合は貴社にて振込手数料をご負担ください」などの文章を目にしたことがあると思います。
請求書に記載されたとおりに振込手数料を負担することがほとんどだと思いますが、本来どちらが負担すべきなのでしょうか。

結論からお伝えしますと、請求書の振込手数料は「ケースバイケース」です。
したがって、売り手側が負担することもありますし、購入者側が負担することもあります。

この記事では振込手数料を負担するケースについて、法律上と実務上の観点から説明します。

法律上は振り込む側が負担

請求書の振込手数料について、民法485条は次のように規定しています。
「弁済の費用について別段の意思表示がないときは、その費用は、債務者の負担とする。」

つまり、法律上は当事者間で協議や意思表示がない場合には、振り込む側(債務者)が負担することになります。

しかし、実務上は銀行振込の場合、請求書を発行した側(債権者)が振込手数料を負担します。

そのため、受け取った請求書に振込手数料の負担について何も記載がない場合や事前の取り決めがない場合は、振込手数料は請求書を発行した側(債権者)が負担するのが一般的です。

 

実務上は請求書を発行した側が負担

上記の通り、法律上は振込手数料の取り決めがない場合、振り込む側(債務者)が振込手数料を負担することになりますが、実務上は請求書を発行した側(債権者)が手数料を負担することが多いです。

振込手数料が1件あたり300円とした場合、1ヶ月に50件負担すると1万5千円、1年間で18万円となるので、軽視できない費用と言えます。

 

相手方に振込手数料を負担してもらう方法

振込手数料を顧客に負担してもらうまでの流れを「新規の顧客」と「既存の顧客」とに分けて説明します。

 

新規の顧客の場合

新規の顧客の場合は、契約時に振込手数料の取り決めをします。
振込手数料の取り決めについては、次のようなパターンが想定されます。

①振込手数料の全額を請求書を発行した側(債権者)が負担する。
②振込手数料の全額を振り込む側(債務者)が負担する。
③取引金額が少額(例:1万円未満)の場合は、振込手数料の全額を振り込む側(債務者)が負担する。

②、③が相手方に振込手数料を負担してもらう方法になります。
請求書に「恐れ入りますが、振込手数料は貴社にてご負担願います」などの文章を記載しておくと安心です。

 

既存の顧客の場合

これまでは当社が振込手数料を負担していたが、今後は相手方に負担してもらいたいという場合は、慎重に交渉を行う必要があります。

突然、請求書に「振込手数料は貴社にてご負担願います」と記載するのは、相手方に不快な思いをさせてしますのでやめましょう。

振込手数料について交渉をした場合において、相手方の反応が良くないときは一度引き下がったほうがいいかもしれません。
なぜなら、振込手数料によって顧客との関係が壊れて、取引がなくなってしまう方が損失が大きいからです。

 

まとめ

法律上は振込手数料の取り決めがない場合、振り込む側(債務者)が振込手数料を負担する。
しかし、実務上は請求書を発行した側(債権者)が手数料を負担することの方が多い。

1件あたりの振込手数料は少額でも、1年間単位で考えると軽視できない費用です。
どちらが振込手数料を負担するのか取り決めをしておくことが大切です。

人気日商簿記3級に合格したら経理職に転職できる?

-ライフプラン

© 2021 BIT 会計ファイナンス