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「簿記一巡の手続き」をシンプルに解説

2020年4月9日

簿記一巡の手続きは、簿記の学習のなかで最重要と言ってもいいくらいの論点です。今回は簿記一巡の流れをできる限りシンプルに解説していきます。
まずは、おおまかな流れを把握することが大切です。

 

簿記一巡の手続き

簿記一巡の手続きとは、一会計期間を通じた簿記における全体の取引の流れを言います。

簿記一巡の手続きは期首、期中、期末の3つの時点に分けて考えることができます。
それぞれの時点に応じて必要な処理をしていきます。

時点 簿記一巡の手続き 仕訳
期首 開始手続 ①開始仕訳

②再振替仕訳

期中 営業手続 ①期中取引の仕訳
期末 決算手続 ①決算整理仕訳

②損益振替仕訳

③利益振替仕訳

④残高振替仕訳

「期首」とは会計期間の始まりのことです。
「期中」とは期首と期末の間のことで会計期間中のことをいいます。
「期末」とは会計期間の終わりのことで「決算日」のことです。

 

期首 開始手続

期首に行う処理には開始仕訳と再振替仕訳があります。この2つの処理を開始手続と言います。
最初に開始仕訳をして元帳に転記をします。
次に再振替仕訳をして元帳に転記をします。

開始手続
①開始仕訳を仕訳帳に記入→元帳に転記
②再振替仕訳を仕訳帳に記入→元帳に転記

 

期中 営業手続

開始手続(開始仕訳・再振替仕訳)の次は営業手続をします。
営業手続は会計期間中に取引が発生したら仕訳帳に仕訳をして、元帳に転記をする手続きです。

営業手続
①発生した取引の仕訳を仕訳帳に記入→元帳に転記

 

期末 決算手続

期末に行う処理には決算整理と決算振替があります。この2つの処理を決算手続と言います。
決算手続とは一会計期間の経営成績と期末の財政状態を明らかにするための手続きのことを言います。

決算手続は、決算整理仕訳をしてから決算振替仕訳(損益振替仕訳、利益振替仕訳、残高振替仕訳)をします。

決算手続
①決算整理仕訳
②決算振替仕訳(損益振替仕訳→利益振替仕訳→残高振替仕訳)

 

一会計期間の流れ

期首残高試算表

開始手続

開始仕訳

再振替仕訳

営業手続

期中取引の仕訳

決算整理前残高試算表(前T/B)

決算手続

決算整理仕訳

決算整理後残高試算表(後T/B)


損益振替仕訳

利益振替仕訳

残高振替仕訳

財務諸表の作成
損益計算書(P/L)、貸借対照表(B/S)、キャッシュ・フロー計算書(C/F)、株主資本等変動計算書(S/S)

 

大陸式簿記法と英米式簿記法

具体例
簿記一巡の手続きには大陸式簿記法と英米式簿記法があります。

大陸式簿記法とは記帳原則に忠実な方法で、総勘定元帳に仕訳帳の仕訳を全部転記する方法です。
さらに、大陸式簿記法には準大陸簿記法というものがあります。準大陸式簿記法では期首の資産、負債・純資産の各勘定残高を仕訳帳の仕訳を省略して、それ以外は大陸式簿記法と同じ処理をします。

英米式簿記法とは、期首の資産、負債・純資産の各勘定残高を仕訳帳の仕訳を省略して、直接総勘定元帳に「前期繰越」(開始記入)を行い、期末の資産、負債・純資産の各勘定残高も同様に直接総勘定元帳に「次期繰越」(締切記入)を行う方法です。
したがって、英米式簿記法は大陸式簿記法の簡便法と言えます。

 
 
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