※ 本ページはプロモーションが含まれています。

簿記

総勘定元帳の書き方と転記方法【逆に記入する理由とは?】

2024年10月30日

簿記を学んでいると「総勘定元帳」という帳簿が出てきます。最初はその扱い方が難しく感じるかもしれません。

総勘定元帳への転記は、単に取引を記録するためだけではなく、勘定科目ごとの残高を正確に把握するために行います。また、「逆の勘定科目」を記入することは、取引内容を一目でわかりやすくするための重要なポイントです。

この記事では、仕訳帳から総勘定元帳への転記方法や、転記時に「逆の勘定科目」を記入する理由を、初心者でもわかるように解説します。

 

総勘定元帳への転記方法とは?

簿記の帳簿作成の流れは、まず仕訳をして、その仕訳を総勘定元帳に転記するという順番です。この一連の流れが基本の作業となります。

仕訳を仕訳帳に記入する

仕訳帳には、すべての取引を日付順に記入します。

 

仕訳を総勘定元帳に転記する

仕訳帳に記録された取引を、勘定科目ごとに整理して総勘定元帳に転記します。これによって、現金や借入金などの残高が簡単に確認できるようになります。

 

総勘定元帳に転記する際、なぜ逆の勘定科目を書くのか?

総勘定元帳への転記は、ただ取引を記録するだけでなく、取引内容を理解しやすくするために重要な役割を果たします。

では、なぜ総勘定元帳において「逆に記入する」ことが必要なのでしょうか?

逆に記入する理由

総勘定元帳に転記する際に「逆の勘定科目」を記入する理由は、取引内容を一目で理解できるようにするためです。

仕訳帳で記録された取引を元に総勘定元帳に転記する際に、相手の勘定科目を記入することで、その金額の動きだけでなく、その動きが生じた背景や理由も明確になります。この方法により、取引の全体像が一目で把握でき、帳簿を見ただけで取引の内容やその影響がわかりやすくなります。

たとえば、5月1日に現金3,000,000円を貸付けた場合、仕訳は次のように記録されます。

  • 5/1(借)貸付金 3,000,000 /(貸)現金 3,000,000

この仕訳を総勘定元帳に転記すると、次のように記入します。

 

  • 貸付金勘定の借方に「現金 3,000,000」
  • 現金勘定の貸方に「貸付金 3,000,000」

これにより、現金のT字勘定を見ると、「現金が3,000,000円減った理由」が「貸付けで支払ったため」であることがわかります。同様に、貸付金のT字勘定を見ると、「貸付金が3,000,000円増加した理由」が「現金を貸し出したため」であることが確認できます。

このように、相手勘定科目を記入することで、取引の金額の動きだけでなく、その動きの背景も明確に把握できるようになるのです。

 

具体例

例題:
6月10日に商品50,000円を販売し、代金を現金で受け取った。

 

【解答・解説】

この取引を仕訳帳に記入します。仕訳帳には次のように記録されます。

  • 6/10(借)現金 50,000/(貸)売上 50,000

この仕訳を総勘定元帳に転記すると、次のように記入します。

  

  • 借方・現金・50,000 → 現金勘定の借方に50,000を記入し、相手の勘定科目「売上」および日付を一緒に記録します。
  • 貸方・売上・50,000 → 売上勘定の貸方に50,000を記入し、相手の勘定科目「現金」および日付を記入します。

このように、仕訳の内容を総勘定元帳に転記していきます。仕訳が増えると総勘定元帳の記入も長くなりますが、基本的な流れを理解することでスムーズに転記ができるようになります。

 

まとめ

総勘定元帳への転記は、「仕訳 → 総勘定元帳」という一連の作業フローに沿って行います。この作業を通じて、各勘定科目の残高を把握することができ、取引内容も明確に記録されます。特に、「逆の勘定科目」を記入することは、取引の内容を理解しやすくするための重要なポイントです。

このように、総勘定元帳は簿記において欠かせない帳簿であり、その正しい使い方を理解することが、簿記学習の大きな助けとなります。

-簿記
-

© 2025 BIT 会計ファイナンス