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【簿記】複数の普通預金・当座預金がある場合の仕訳、貸借対照表の表示科目について解説

2022年8月12日

複数の普通預金口座や当座預金口座などを開設している場合、口座の種類によって仕訳や勘定科目が異なります。
特に当座預金口座が複数ある場合で、当座借越が生じているときは注意が必要です。

普通預金口座

一つの場合

A銀行の普通預金口座に現金1,000円を預け入れた。

借方 金額 貸方 金額
普通預金 1,000 現金 1,000

 

複数の場合

A銀行の普通預金口座に現金1,000円、B銀行の普通預金口座に現金2,000円、C銀行の普通預金口座に現金3,000円を預け入れた。なお、当社では管理のために口座ごとに勘定を設定している。

借方 金額 貸方 金額
普通預金 A銀行 1,000 現金 6,000
普通預金 B銀行 2,000
普通預金 C銀行 3,000

口座の種類や銀行名などを勘定科目として使用することができます。

 

貸借対照表の表示科目と区分

決算時に普通預金口座の残高を確認したところ、A銀行8,000円、B銀行5,000円、C銀行7,000円であった。

貸借対照表の表示科目 区分 金額
普通預金 ※1 流動資産 20,000 ※2

※1 それぞれ銀行ではなく、まとめて普通預金で表示します。普通預金ではなく「現金及び預金」で表示することも可能です。

※2 8,000円+5,000円+7,000円=20,000円

 

当座預金口座

一つの場合

A銀行の当座預金口座に現金1,000円を預け入れた。

借方 金額 貸方 金額
当座預金 1,000 現金 1,000

 

複数の場合

A銀行の当座預金口座に現金1,000円、B銀行の当座預金口座に現金2,000円、C銀行の当座預金口座に現金3,000円を預け入れた。なお、当社では管理のために口座ごとに勘定を設定している。
また、当社はC銀行と借越限度額10,000円の当座借越契約を締結している。

借方 金額 貸方 金額
当座預金 A銀行 1,000 現金 6,000
当座預金 B銀行 2,000
当座預金 C銀行 3,000

 

貸借対照表の表示科目と区分

決算時に当座預金口座の残高を確認したところ、A銀行8,000円とB銀行5,000円は借方残高だったが、C銀行は2,000円の貸方残高(当座借越)であった。

貸借対照表の表示科目 区分 金額
当座預金 ※1 流動資産 13,000 ※2
短期借入金 流動負債 2,000 ※3

※1 それぞれ銀行ではなく、まとめて普通預金で表示します。普通預金ではなく「現金及び預金」で表示することも可能です。
※2 8,000円+5,000円=13,000円
※3 C銀行の当座借越

当座借越が生じた場合、決算時に下記の仕訳を行うので他の当座預金口座と相殺せず、短期借入金で表示します。
A銀行8,000円+B銀行5,000円-C銀行2,000円としないように注意してください。

借方 金額 貸方 金額
当座預金 2,000 短期借入金 ※4 2,000

※4 「当座借越」「借入金」などの勘定科目を使用することもあります。

 

まとめ

  • 管理のために、口座の種類や銀行名などを勘定科目として使用することができる。
  • 当座借越が生じた場合は、他の当座預金口座と相殺せず、短期借入金で表示する。

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