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仕訳例

期中取得した有形固定資産の仕訳と減価償却計算のポイント

企業が有形固定資産(建物、機械、備品など)を購入する際、その取得原価を適切に計上することは重要です。取得原価には、購入金額に加え、運送費や据付費用などの関連費用も含まれ、これらの費用も固定資産勘定に組み込まれます。

また、期中に固定資産を購入し、使用を開始した場合、その固定資産は使用開始日から決算日までの期間、実際に使用されていることになります。このため、減価償却費は使用開始日から期末までの期間に対応する金額を月割りで計算して計上しなければなりません。

なお、1か月未満の期間は切り上げて、1か月分として計算します。

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ポイント

  1. 取得原価の計上
    取得原価には、購入金額に加え、運送費や据付費用などの関連費用も含まれ、それらは全て固定資産勘定に計上する必要があります。

  2. 減価償却の計算
    期中に購入した場合、使用開始日から決算日までの期間に対応する減価償却費を月割りで計算します。特に1ヶ月未満の期間は切り上げて1ヶ月分として計算する点が重要です。

具体例

例題

20xx年10月25日に以下の備品を現金500,000円で購入し、即日使用を開始した。なお、当社は毎年3月31日を決算日としている企業である。購入時および決算時の仕訳を示しなさい。

(購入した備品の詳細)

  • 取得原価:800,000円(内訳:本体価格770,000円、運送費等諸経費30,000円)
  • 減価償却方法:定額法
  • 耐用年数:5年
  • 残存価額:0円

 

【解答・解説】

1.購入時の仕訳

固定資産の取得原価は、購入代金と付随費用の合計額であり、購入時にその全額を固定資産勘定に計上します。購入時の仕訳は以下の通りです。

借方 金額 貸方 金額
備品 800,000 現金 800,000

 

2.決算時の仕訳

購入した備品は10月10日に取得し、決算日(3月31日)まで使用されているため、この期間に対応する減価償却費を計上する必要があります。期中に購入した場合、1か月未満の期間は切り上げて月割計算を行います。

借方 金額 貸方 金額
減価償却費 80,000 減価償却累計額 80,000

計算過程
当期の備品使用期間は10月25日から3月31日までの6ヶ月間(端数期間は切り上げ)となります。そのため、当期の減価償却費は以下のように計算できます。
減価償却費 = (800,000円 / 5年) × 6月 / 12月 = 80,000円

 

まとめ

有形固定資産を購入する際、その取得原価には購入金額だけでなく、運送費や据付費用などの付随費用も含まれ、これらはすべて固定資産勘定に計上する必要があります。

また、期中に購入した場合、その固定資産は使用開始日から決算日までに対応する減価償却費を月割りで計算して計上しなければなりません。なお、1ヶ月未満の期間は切り上げて1ヶ月分として計算します。

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