都市計画税は、固定資産税と並んで毎年発生する地方税で、市街化区域内にある土地・建物を所有している場合に課税されます。
多くの自治体では固定資産税とまとめて納税通知書が届くため、経理処理の流れも非常に似ています。
本記事では、都市計画税の性質から会計処理の手順、仕訳方法、消費税の扱い、企業ごとの処理方針の違いまで、実務に役立つ形で解説します。
関連固定資産税の仕訳方法と勘定科目の選び方|都市計画税との関係も解説
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都市計画税とは
都市計画税は、市町村が都市整備やインフラ整備の財源として課す地方税です。
課税対象は主に「市街化区域内」の土地や家屋で、課税標準は固定資産税評価額となります。
税率は法律で0.3%以内と定められており、実際の税率は自治体によって異なります。
通常は固定資産税と同封して納税通知書が送付され、まとめて納付するケースが一般的です。
会計処理のポイント
都市計画税の仕訳処理の考え方は固定資産税とほぼ同じです。
処理の流れは以下の通りです。
- 納税通知書受領時に税額全体を「租税公課」として計上し、「未払税金」を同時に計上する。
- 実際に納付したときに「未払税金」を減らし、現金または預金で支払処理を行う。
- 企業方針によっては支払時点で損金処理(納付時損金経理)を選択できる。
- 都市計画税は消費税法上「不課税」であり、仕入税額控除の対象外。
勘定科目と仕訳方法
都市計画税は、発生時と支払時で仕訳が異なります。
典型的な仕訳例を以下に示します。
| タイミング | 借方科目 | 貸方科目 |
|---|---|---|
| 通知書受領時 | 租税公課 | 未払税金 |
| 納付時 | 未払税金 | 現金 または 預金 |
このように、通知書到着時に費用を認識し、支払い時に未払計上を取り崩す形で処理します。
消費税の取り扱い
都市計画税は消費税法上の「不課税取引」に該当します。
そのため課税仕入れとはならず、仕入税額控除の対象にもなりません。
都市計画税を計上しても消費税申告には影響を与えない点を理解しておくことが大切です。
具体例
例題1:都市計画税と固定資産税の賦課決定時
都市計画税5,000円、固定資産税31,000円の通知書が届いた(未払い)。
仕訳
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
| 租税公課 | 36,000 | 未払税金 | 36,000 |
例題2:第1期分を現金で納付した場合
都市計画税・固定資産税のうち、第1期分9,000円を現金で支払った。
仕訳
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
| 未払税金 | 9,000 | 現金 | 9,000 |
納付時損金経理を採用する場合
企業の会計方針によっては、通知書の受領時ではなく「納付時」に費用処理する方法(納付時損金経理)を選択するケースもあります。
この場合、通知書受領時には仕訳を行いません。
例題3:通知書受領時(仕訳なし)
都市計画税5,000円と固定資産税31,000円の納税通知書を受け取った。当社では、これらの税金について納付時に「租税公課」として費用計上する方式を採用している(当社の決算月は12月)。
仕訳
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
| 仕訳なし |
例題4:納付時の仕訳
都市計画税・固定資産税のうち、第1期分9,000円を現金で支払った。
仕訳
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
| 租税公課 | 9,000 | 現金 | 9,000 |
納付時損金経理を選択している場合、実際に支払った年度の経費として扱われます。
決算期との関係で損金算入年度が変わるため、納付タイミングの管理が重要です。
まとめ
都市計画税は固定資産税と同様に毎年発生するため、正確な経理処理が求められます。
基本は通知書受領時に「租税公課」と「未払税金」を計上し、納付時に未払を取り崩す方法です。
企業方針によっては納付時に費用処理する選択肢もあります。
また、都市計画税は「不課税取引」であり、消費税の申告には影響しません。
固定資産税とあわせて継続的に正確な処理を行うことが、決算対策や税務調査への備えにつながります。
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